1．はじめに
どこのスーパーにでも売っている野菜、カボチャ。私は、カボチャを輸出することはあっても、輸入しているとは思っていませんでした。しかしある日、スーパーで目にしたカボチャには「トンガ産」と表示してありました。
「ん？！トンガってどこ？聞いたことない名前。雰囲気はアフリカ大陸？」
この瞬間に、未知の国トンガと日本が輸入しているカボチャに興味を持ちました。
調べてみると、トンガとは南太平洋に浮かぶ大小様々な島から成り立つ国であること。日本の種をトンガに運び、栽培し、再び日本に輸出していること。その際、規格から外れたカボチャは輸出できなくて、豚のエサになっていることなどが分かりました。さらにトンガに住む人たちは、もともとカボチャを食べる習慣がないことも分かりました。
私は、普段食べているカボチャの裏側にこんなにも知らない世界があったことに驚きました。文献で調べた内容や、現地のカボチャ農家の方にメールでインタビューをして分かったことをもとに、「トンガ−日本間のカボチャの流通経路」、「カボチャを日本に輸出するトンガの国について」、「カボチャの流通がもたらす日本とトンガの関係」を紹介したいと思います。
この報告書を読むことで、カボチャとトンガについて少しでも考えるきっかけとなっていただけたら幸いです。
